Jameson Irish Whiskey serving in a glass with friends sketching in the background

テネシーからダブリンへ、ウイスキーで世界を旅する

ウイスキーの種類:多彩さと味わいを探る

ウイスキーの種類とは何か、またどんな種類のウイスキーがあるのかに興味をお持ちですか?そんな方のための記事がこちらです。2世紀以上にわたってウイスキーの知識を蓄えてきたジェムソンが、ウイスキーの主な種類について解説します。シングルモルトウイスキーとブレンデッドウイスキーの違いや比較を知りたいと思ったことはありますか?その点もお話しします。そして、スコッチとは一体何でしょうか?スコッチとはアイルランドではなくスコットランドで製造されるウイスキーで、非常に魅力的な個性を備えています。同様に、アイリッシュウイスキーはアイルランドで製造されます。ウイスキーの種類としてこちらも知られているバーボンは、アメリカの発祥です。
多種多様なウイスキーを読み解き、それぞれの特徴を知ることは、手ごわいテーマかもしれません。そこで、全てを網羅した使いやすいガイドをご用意しました。これさえあれば皆さんも、ウイスキーの違いと種類を正しく理解し、優れたウイスキー愛好家になれます。グレーンや複雑な製造方法、熟成期間の違いがもたらすニュアンスを探り、テイストや好み、特別なシーンにぴったりのウイスキーを見つけてください。それでは、豊かな味わいの旅に出掛ける準備はOKですか?ウイスキーの種類とその違いがもたらす魅惑的な世界に飛び込んで、知識を深めましょう!

シングルモルトウイスキーとは?

まずは、シングルモルトウイスキーとは何かを解き明かすところから始めましょう。シングルモルトウイスキーは際立つ個性を備えています。モルト(発芽大麦)と水、少量の酵母を原料とします。ポットスチル(単式蒸留器)を使用する単一の蒸留所でつくられ、オーク樽で最低3年間かけてじっくりと熟成されます(さらに長い期間熟成する蒸留所もあります)。
では、完成したウイスキーの特徴は?
一口飲めば、豊かな風味が広がり、蒸留所ごとの個性が際立つ独特の味わいを楽しめます。特にスコットランドでは、何世代にもわたりこの製法が磨かれ、伝統として受け継がれてきました。つまり、シングルモルトウイスキーを楽しむことは、その歴史や伝統、そして深い味わいの旅に参加することでもあるのです。

ブレンデッドウイスキーとは?

その名の通り、2種類以上の異なるウイスキーをブレンドしたものを指します。ジェムソンの場合、シングルポットスチルウイスキーとグレインウイスキーをブレンドし、完璧なバランスの取れた味わいを生み出しています。

最低3年間熟成されることで、スムースで奥深い味わいが生み出されます。クセのない安定感のある味わいで、カクテルにも多く使用されています。卵白を使ったウイスキーサワーのレシピもおすすめです。

それでは、アイリッシュウイスキーとは?

アイリッシュウイスキーは特別な魅力を持った存在です。複雑な製造工程と特徴的な味わいで知られ、その一口にはまさにアイルランドが凝縮されています。

アイリッシュウイスキーになるための条件とは?
アイリッシュウイスキーと名乗るには、それなりの厳しい条件をクリアしなければなりません。
まず「エメラルドの島」と呼ばれるアイルランド国内で製造されるものでなければなりません(当然ながら)。興味深いのはここからで、アイリッシュウイスキーは3回蒸留されるのが特徴です。そう、皆さんの聞き間違いではありません。ウイスキーは楽しげなダンスを繰り広げながらスチル(蒸留器)を3回通り、よりスムースでクリアな味わいを生み出します。これが、世界各地でつくられるその他のウイスキーやバーボンとの違いです。

つまり、スムースで心地よい口当たりを愉しめるのがアイリッシュウイスキー。シングルモルトウイスキーや大胆さのあるテネシーウイスキーとはこの点で大きく異なります。アイリッシュウイスキーは、ほのかな甘みとフルーティな味わい、バニラやハチミツ、キャラメルを思わせる魅惑的な香りと、穏やかな口当たりを特徴とします。バーボンはトウモロコシ由来の豊かな風味と特有の甘さが際立つのに対し、アイリッシュウイスキーはより軽やかで繊細な味わいを特徴とします。

ウイスキーの個性と言えば、スコッチについてもお話ししましょう。モルトからつくられるスコッチは、スモーキーなピート香を特徴とします。遠い親戚でありながら、これはアイリッシュウイスキーの世界ではあまり見られない特徴です。

世界に広がるアイリッシュウイスキーの魅力
アイリッシュウイスキーの人気は、アイルランド国内にとどまりません。
世界中のバーで楽しまれ、人々がグラスを掲げて「スローンチャ!(Sláinte!=乾杯!)」と祝杯をあげています。 🥂

世界で最も愛されるウイスキーのひとつ、それがアイリッシュウイスキーです。
さて、次の一杯はアイリッシュで決まりですね? Sláinte!

Friends sketching together while enjoying a Jameson Irish Whiskey serving

それでは、スコッチウイスキーについてお話ししましょう。

スコッチはスコットランドの美しい丘陵が生み出すウイスキーです。そこには、特有の気候と素晴らしい自然によって形づくられたスコットランドの魂が凝縮されています。アイリッシュウイスキー伝統の3回蒸留(例外もあります)と異なり、スコッチウイスキーは一般的に2回蒸留を行うのが特徴です。

興味深いのは、製麦を行う際にピート(泥炭)を焚くことにより、一部のスコッチウイスキーにスモーキーで特徴的な香りが生まれること。スコットランドの寒い夜を暖めてくれる焚火を思わせるような香りです。アイリッシュウイスキーがスムースでクリーミーな味わいとフルーティな後味、かすかにスパイスを感じさせるのに対し、スコッチはよりスモーキーでドライな味わいを特徴とし、よりフルーティな個性を持つものもあります。

それはまるで、2人の異なるダンスパートナーを選ぶようなもの。どちらもそれぞれに個性的な表現を備えています。スコッチは万人受けするウイスキーではないかもしれませんが、その魅力に惹きつけられた人々に愛飲されています。中でも、アイラ島でつくられるウイスキーはその代表例です。

バーボンはウイスキーの一種ですか?

もちろんです!バーボンはアメリカを代表するウイスキーで、主にトウモロコシを原料とし、チャーリング(樽を焼いて焦がす)を新しく行ったオーク樽で熟成されます。バーボンはまさにアメリカ生まれのウイスキーですが、必ずしも有名なケンタッキー州でつくられているわけではありません。その秘密を知りたいですか?魔法の鍵を握っているのは、マッシュビルと呼ばれるグレーンの配合比率です。バーボンのマッシュビルは蒸留所ごとにさまざまですが、トウモロコシが51%以上と定められています。添加物を加えることは認められていません。また、これまでと異なる点として、蒸留は1回のみでもバーボンを名乗れます。

さあ、バーボンの味わいを探ってみましょう。バーボンはまるで甘いシンフォニーのような風味を持っています。キャラメル、バニラ、オークの香ばしい香りが調和し、トウモロコシ由来のほのかな甘さが広がります。他のウイスキーとは違う、この独特のリッチな甘さこそが、バーボンを特別な存在にしています。

そして、バーボンにも種類があります。
例えば、ストレートバーボンは最低2年間、新しい焦がしオーク樽で熟成され、添加物なしのピュアな味わいを楽しめるものです。
また、スモールバッチバーボンは、少数の樽をブレンドして作られ、バッチ(ロット)ごとに微妙に異なる味わいを持つのが特徴です。
また、ウイスキーの分類を見てみると、バーボンの一種となるコーンウイスキーが存在します。甘美な味わいを特徴とするバーボンと、魅惑的なフレーバードウイスキーに乾杯しながら、その多種多様な味わいをお愉しみください。

バーボンとライウイスキーは同じものですか?

アメリカの市場にもたらされたライ麦は、ウイスキー界の流れを書き換え、大きな影響を与えました。ライ麦はアメリカの大地と気候の中で豊かに育ち、北東部の州で盛んに生産されるようになりました。そしてもちろん、ライ麦のあるところにはウイスキーがつくられることになります!

注目すべき点として、ライウイスキーにはバーボンと似たところが多くあります。どちらもマッシュ(糖化液)を発酵させるところから製造工程が始まります。両者の違いは、ライウイスキーがライ麦を51%以上含むのに対し、バーボンはトウモロコシを主原料とすることです。その結果は?ライウイスキーはスパイシーな風味とペッパーのアクセント、フルーティな味わいとほのかな甘さ、そしてドライなフィニッシュを特徴とします。

複雑な蒸留工程を経てつくられるウイスキーは、さまざまなグレーンによって魅力的な多様性がもたらされます。ライ麦の大胆さとバーボンの華やかさ、そして驚くべき多彩さを持ったウイスキーの世界に乾杯しましょう。一口ごとに、それぞれのカテゴリーが表現する味わいと個性をお愉しみください。

他の種類のウイスキーにはどのようなものがありますか?

他にも数えきれないほど多くの種類があります。いくつかの例を挙げると…

カナディアンウイスキー

カナダで製造されるウイスキー。カナダで蒸留され、3年以上熟成されます。カナディアンウイスキーは、トウモロコシ、ライ麦、大麦、小麦などのグレーンを使用するブレンデッドウイスキーです。コラムスチル(連続式蒸留器)で蒸留することにより、他の生産地で用いられるポットスチル(単式蒸留器)に比べて、軽やかでスムースな味わいが生まれます。

トウモロコシに由来するほのかな甘さと、バニラやキャラメルを思わせる香りが特徴。カナディアンウイスキーの主原料もライ麦ですが、アメリカのライウイスキーに比べて使用量は少なく、よりマイルドでスパイシーさを抑えた味わいにブレンドされています。

ジャパニーズウイスキー

続いての登場は…日本のウイスキーです。世界から注目を浴びているジャパニーズウイスキー。スコッチと同様、よりスムースで洗練された味わいを求めて2回蒸留を行うのが一般的です。ジャパニーズウイスキーは、スコッチよりも軽やかで洗練された口当たりを持ち、スモーキーさやピート香は抑えられています。また、フルーティでフローラル、ハチミツを思わせる香りをほのかに感じさせます。

ジャパニーズウイスキーはスコッチとよく比較されます。これは両者の製造工程が似ており、モルトを原料とするためです。また日本には、スコットランドから蒸留士を招いてウイスキー造りの技を磨いた蒸留所もあります。

テネシーウイスキー

次に紹介するテネシーウイスキーは、アメリカのテネシー州で製造されています。これはバーボンなのかウイスキーなのか疑問に思われた方もいるでしょう。

製造工程はバーボンと似ていますが、テネシーウイスキーを名乗るにはさらに条件が課されます。カエデの木炭で濾過し、新しくチャーリングを行ったオーク樽で熟成することもそのひとつです。想像しただけで胸が高鳴るでしょう。濾過の工程はリンカーン・カウンティ・プロセスと呼ばれ、数フィートに及ぶサトウカエデの炭でウイスキーを濾過します。これにより不純物が除去され、特徴的な味わいが生まれます。濾過されたウイスキーは樽の中で2年以上熟成されます。

テネシーウイスキーはキャラメルやバニラの風味とスモーキーな香りを特徴とし、他のウイスキーに比べて個性が際立ちます。バーボンよりは甘さが抑えられているのが一般的で、よりスムースなフィニッシュが感じられます。

コーンウイスキー

コーンウイスキーの世界をのぞいてみましょう。簡潔に言えば、ここでの主役はトウモロコシです。トウモロコシはコーンウイスキーの主成分であり、原料の80%以上を占めています。その結果は?穏やかでまろやかな口当たりが生まれ、ほのかな甘みを特徴とします。口に含むと、スムースさと心地よさを感じ、その中にトウモロコシの個性が生かされているのが分かります。コーンウイスキーは主成分の特性を簡潔に引き出し、リラックスして愉しめる率直な味わいに仕上げられています。控えめながらも豊かな個性がコーンウイスキーの魅力。一口ごとに、伝統と独自の風味を味わいましょう。

Friends laughing and enjoying a bottle of Jameson Irish Whiskey together

最後に…

ウイスキーの旅を始めるに当たり、十分な情報をお伝えできたかと思います。これら全てを皆さんの中で“蒸留”させるには、実際に味わう時間が必要です。さまざまなウイスキーを試して、細かな違いを感じてみてください。今回お話ししたことは、ウイスキーという匠の技がつくり出す素晴らしい飲み物について、表層を切り取ったにすぎません。ジェムソンのライバルについても同様です。しかし、既に皆さんは十分な知識をお持ちです。
冒険の扉を開き、ウイスキーの世界を巡る旅へ出掛けましょう。まずはジェムソン アイリッシュウイスキーのスムースでリッチな味わいをお愉しみください